2015年1月14日水曜日

[Earth Science] 地球の内部 地殻熱流量

地温勾配
地温勾配(地下増温率):地表から地下深くへと進むにつれて周囲の岩石の温度が上昇することを地温勾配という.地温勾配が存在するのは地球内部が高温(マントルの深さ1000kmほどで約2000℃程度,マントルと核の境界で約3000℃程度,中心部で約5000℃程度)で,内部の熱が熱伝導によって冷たい宇宙空間へと移動して地球が冷却されているため.

地殻熱流量
地殻熱流量:地球は内部ほど温度が高いので,高温の内部から低音の地表へ熱が流れ出ている.この地表に流れる熱量のことを地殻熱流量という.地殻熱流量は単位面積を単位時間に流れ出る熱量で表し,単位は W/m$^2$.1Wは1秒間当たりに1Jの熱量が流れ出たことを表す.

  • 地球全体の地殻熱流量の平均値:約 0.085 W/m$^2$
  • 地殻熱流量の平均値:約 0.065 W/m$^2$
  • 地殻熱流量の平均値:約 0.1 W/m$^2$


海洋地域においても,プレート拡大境界である中央海嶺付近で最も高く,中央海嶺から遠ざかるにつれて低くなる.これはマグマが上昇してプレートが生産される中央海嶺付近が最も熱く,プレートが移動するにつれて冷やされ,密度を増し,最も冷たくなっている場所で沈み込んでいくためである.

地球内部の熱源
地球内部の熱源として考えられるのは,地球が形成されるときに蓄えられた熱エネルギーと,地球内部の放射同位体の放射制崩壊によって生成された熱エネルギーである.

放射性同位体は,放射線を出して崩壊していくが,この放射線の放出が発熱の原因となる.地球内部に存在するウラン(U),トリウム(Th)やカリウム(K)などをはじめとする様々な放射性同位体の放出する熱が地球内部の熱源となる.

過去の地学関連のメモ
地球の構成と内部エネルギー
地球の形と重力,・重力異常,・地球の磁気,・重力異常
地球の内部
地球の内部の状態と構成物質,・地殻熱流量

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